文枝が上方落語協会会長を退任「気持ちは快晴」 七代会長に仁智が就任
上方落語協会は31日、総会・理事会を大阪市内で行い、会長の桂文枝(74)が同日付で退任、第七代会長に笑福亭仁智(65)が就任した。2人は大阪市内でそろって会見し、文枝は「安心して引き継ぎできる。天気はすごい雨ですけど、気持ちは快晴です」と心境を述べた。
2003年に会長に選出された文枝は歴代最長の8期を務め、大阪では約60年ぶりの落語定席となる「天満天神繁昌亭」の開場にも尽力した。文枝は在任期間で繁昌亭の開場が一番印象に残っているとし、「できるまで本当に時間がかかって、毎日、見にきたりとか」と感慨深げ。後任の仁智については「責任感のあるしっかりした男」と太鼓判を押し、「安心して引き継げる」と語った。
仁智は師匠の笑福亭仁鶴(81)から「大きく替えるようなことはせんと、ぼちぼちやりなはれ」と激励されたことを明かし、「今まで六代の偉大な会長が上方落語をつないできた。私は知名度も政治力もないが次につなぐことができたら」と所信表明した。
協会によると、現在5人の副会長職は桂米團治の1人体制になり、現副会長の桂春団治、桂きん枝、笑福亭鶴瓶は相談役に就くという。文枝は周囲に気を遣わせることなどから名誉職などへの就任を固辞したといい、協会では無役となった。