紀州のドン・ファン 愛犬の死因捜査 庭に埋葬の死骸掘り起こし専門機関へ
和歌山県田辺市の資産家で酒類販売会社社長野崎幸助さん(77)の死亡に絡み、県警は7日、5月上旬に死んだ飼い犬の死因などを調べるため、埋葬された自宅庭で死骸を掘り起こし、外部の専門機関に運んだ。5月24日に急死した野崎さんの遺体からは多量の覚醒剤成分が検出され、死因は急性覚醒剤中毒だった。県警は飼い犬の死因の特定を進め、野崎さんの死亡との関連を捜査する。
紀州のドン・ファンの不審死の捜査は、18日前に同じく謎の突然死をした愛犬のイブにも及んだ。
7日午前8時ごろ、和歌山県警の捜査員らが野崎さん宅へ入り、庭の一部がブルーシートで覆われた。時折、何かを掘り起こすような音も響いた。自宅周辺への立ち入りを規制し、午後1時半前には、警察関係者が同所を後にした。捜索には、野崎さんの妻も立ち会ったと見られる。イブの死因などを調べるため、埋葬された自宅庭で死骸を掘り起こし、外部の動物専門機関に運んだという。
推定18歳だったイブは5月6日に急死した。もがき苦しむような状態だったという。生前は野崎さんが仕事場にも連れて行くほどに溺愛していた。突然死すると、自宅に埋葬。卒塔婆なども設けた。周囲には「イブのお別れ会を開く」と連絡していた。
しかし、イブの死から18日後の5月24日に野崎さんも急死。遺体からは多量の覚醒剤成分が検出され、死因は急性覚醒剤中毒だった。県警はイブの死因の特定を進め、野崎さんの死亡との関連を捜査する。
県警はこれまでに殺人容疑で野崎さんの自宅や、東京都内にある野崎さんの家族などの関係先を捜索。関係者の尿検査などを実施して事情を聴き、死亡の経緯を調べている。
野崎さんは2016年に自身の半生を著した本に、「これまで4000人の美人女性に30億円貢いだ」などと仰天の告白をし、テレビや週刊誌にも取り上げられ話題となった。