頭はオオカミ、身体は人間の５匹によるロックバンド・ＭＡＮ　ＷＩＴＨ　Ａ　ＭＩＳＳＩＯＮが７日早朝、東京スカイツリーの展望デッキで、アルバム「Ｃｈａｓｉｎｇ　ｔｈｅ　Ｈｏｒｉｚｏｎ」の発売記念ライブを行った。

　ＣＤタイトルにちなみ、地平線を眺める地上３５０メートルのステージ。午前４時２４分の日の出時刻に合わせて登壇すると、華麗で力強いステージを展開、ファン２００人をハイテンションにさせた。

　地上３５０メートルでオオカミが高らかに雄たけびを上げた。開業７年目のスカイツリー展望デッキでの、ロックミュージシャンによる歌唱は初めてで、営業時間外の音楽イベントも史上初。眼下に広がる景色が白々と明るみを帯びだしたタイミングで、５匹は“絶景ステージ”へ。

　会場を埋めたのは、アルバム購入者から抽選で選ばれた２０歳以上のファン２００人。都内だけでなく、大阪、仙台、新潟など１４都市から、目的地を知らされないミステリーツアーとして、６日午後９時前からバスで順次出発し、東京のランドマークへと集結した。

　曇天のため、ご来光や地平線を拝むことはできなかったものの、朝もやに煙る高層ビル群や雲間の富士山など幻想的な光景が広がった。ボーカルでギターのＪｅａｎ－Ｋｅｎ　Ｊｏｈｎｎｙは、「オハヨウゴザイマス。曇ッツテルヨウニ見エルノハ、（展望デッキの）ガラスノセイ。私ニハ地平線ガハッキリ見エマシタ！！」と上機嫌。跳びはねて盛り上がるファンを、「日本デ１番高イ所デ跳ンダノ、アナタ達」と誇り、天空ライブを満喫した。

　「レコーディング中カラ、早ク人間ニ聴カセタカッタ。１０億万枚グライ、売レルト思イマス」という自信作の中から、表題曲や東京スカパラダイスオーケストラとコラボした「Ｆｒｅａｋ　Ｉｔ！」など、７曲を４０分間で披露。異例の早朝唱を終えると、「今、メッチャ眠イデス！！」とこぼしながらも、オオカミの目はギラギラと輝いていた。