NHKアナ実況で「半端ない」に放送総局長「普通は『半端じゃない』」
NHKが20日、都内の同局放送センターで定例の放送総局長会見を開いた。NHK総合で19日夜に放送され、平均視聴率48・7%を記録した「W杯ロシア大会 日本対コロンビア」について、木田幸紀放送総局長は「驚異的な数字」と高く評価した。また、大迫勇也選手の決勝弾について、「半端ない」という言葉を使った実況アナウンサーについては、一体感があったと評価した。
19日の中継では、実況の鳥海貴樹アナが「今日は半端ないヘディングシュートがありました」とNHKらしからぬ表現で大迫を称えた。高校時代に相手校の選手が大迫を評して発した言葉「半端ない」が大迫の“代名詞”のようになっており、試合中から急上昇ワードになるなどSNSで拡散されていた。
鳥海アナの実況について、「ベテランアナウンサーのしっかりした実況で、皆さんもスタジアムにいるような感じで中継をご覧いただけたんじゃないかな」と評価。アナウンサーが「半端ない」という表現を使ったことについては「『半端ない』のところは映像でも(大迫半端ないって、の)応援幕を(映していた)。それを見てとっさに考えたのではないか、と。本人の裏をとってないので分かりませんが。スタジアムとテレビの前、ディスプレイの前の皆さんと一体化する素晴らしい中継だったのではないかと思います」とコメントした。
放送用語として正しいか?との質問には「普通は『半端じゃない』というのかな。確認します」と笑顔を浮かべていた。
NHKは初戦に鳥海アナを起用した理由について、「実績がある」と期待を寄せていた。
鳥海アナは今年2月、平昌五輪のフィギュア男子・羽生結弦のフリーの演技で「羽生が王者でした」「異次元の強さです」などと表現。ネット上で拡散されるなど、話題を集めた。14年のソチ五輪ではフィギュア女子フリーで浅田真央が演技を終えた瞬間に「これが浅田真央です。なんというすごい、スケーターでしょう」と感動を伝えていた。