ドカベン最終回、売り切れ続出 野球漫画の王道歩み46年、ついに完結

 野球漫画の王道を歩み、多くのプロ野球選手にも影響を与えた「ドカベン」が、28日発売の「週刊少年チャンピオン」最新号で46年の歴史に幕を下ろした。書店やコンビニエンスストアでは売り切れ店が続出するなど、同誌は売れ行き好調だ。作者の水島新司氏(79)は「キャラクターに囲まれて、毎日楽しく作品を描いてまいりました」と有終のコメント。かつての野球少年ら往年のファンから、感謝と惜別の声が上がった。

 東京都内の書店では、発売直後の同誌を手に取る背広姿の男性が目立った。紀伊国屋書店新宿本店(新宿区)で購入した会社員の福留賢司さん(46)は「選手たちの活躍をまだまだ見たかった。もったいない」と残念そうだった。この日放送されたNHK総合の「クローズアップ現代+」でも「ドカベン」特集が組まれ、野球解説者の山本昌氏(52)が出演。「ちょっと弱々しい感じの里中投手が怪物投手たちを最後は上回るのに共感しました」と思い入れたっぷりに語った。

 書店やコンビニでは売り切れ店が続出。SNSには「チャンピオン置いてないってどーいうことやねん!ドカベンやぞ!」といった“クレーム”や、書店の「完売しました」というコメントが寄せられた。出版元の秋田書店関係者によると、同社にもすでに在庫がない状況だという。

 最新号では全プロ球団が激突する「ドリームトーナメント編」が完結。試合後、山田と岩鬼が出会いを回想し、ドカベンの名の由来である弁当の大きさを巡る逸話も再登場。「野球狂の詩(うた)」など他の水島作品と融合し「大甲子園」「プロ野球編」と続いた連載の年表も掲載し、単行本2巻が8、9月に刊行され、全205巻で完結することも発表された。

 最終回で「またいつの日かお会いできる日を楽しみにしております」とつづった水島氏。短編などでの復活はあるのか。週刊少年チャンピオン編集部は「全くの白紙」としている。

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