市原悦子“盟友”常田さんは「昔話の世界に生きていたような人」
女優の市原悦子が19日、亡くなった俳優・常田富士男さんを悼むコメントを発表した。市原と常田さんは、TBS系「まんが日本昔ばなし」で75年から94年までコンビを組み、数多くの昔話をお茶の間に届けた“盟友”だった。
市原は「常田さんはね、昔話の世界に生きていたような人なんですよ」と切り出し「だからおうちにはサルがいる、犬がいるし猫がいるしニワトリがいる、蛇がいる、いろんな動物が小高い木の間に生きている。そういうお家の話を聞くと、まるで昔話を聞いているようで…」と、常田さんの人柄を偲んだ。
また、常田さんの人柄を表すエピソードも披露。撮影所で常田さんが乗り物に乗って、事故を起こしたことがあったというが「ビックリして、どうしたの?って言ったら、同じ時間に自分の家の庭の木からサルが落ちて死んだと。自分の身代わりになってくれた、(だから)自分は怪我をしないで済んだと」と話したといい「本当のような偶然かもしれないけど、何かが取り憑いていたようなおじいさんだった」「動物をあんなに愛した人はいませんね」と振り返っていた。
また、「まんが日本昔ばなし」収録の思い出も披露。昔話の中では、2人で「よーいよーいよーいやさ」などと歌を入れることも多かったが、常田さんは「突拍子もなく歌い出すとでったらめ。どう歌ったのか音符にもなりゃしない2人のアンサンブル」と懐かしそうに振り返り「でったらめな勝手な歌、それが評判になって作家の先生は毎回1曲歌えと言われました。とっても嬉しい思い出です」と偲んだ。
独特の風貌だった常田さんだが、「見かけはちょっと近寄りがたいけど、可愛い人でした」とも付け加えていた。