西田敏行 福島県民栄誉賞「県民の矜持を貫く」
福島県は30日、俳優や司会者として長年活躍してきた西田敏行(70)に県民栄誉賞を贈ると発表した。9月17日に出身地の同県郡山市で表彰式を開催する。
西田は映画「釣りバカ日誌」シリーズが代表作。歌手としても1981年に「もしもピアノが弾けたなら」をヒットさせた。歌手、司会者として紅白歌合戦に出場するなど、50年以上第一線で活躍している。4月には旭日小綬章を受章した。
13年には幕末の会津藩(現・福島県)を舞台としたNHK大河ドラマ「八重の桜」で家老役を演じた。東日本大震災と東京電力福島第1原発事故から50年後に復興を遂げた未来を描いた県制作のPR動画にも特別出演。震災被災者の遺体安置所(舞台は岩手)を描いた映画「遺体 明日への十日間」(13年)にも出演するなどして、故郷を応援し続けた。
内堀雅雄知事は記者会見で「西田さんの笑顔が、私たちに勇気と元気を与えてくれている。これからも福島の施策や風評払拭(ふっしょく)にもお力添えいただきたい」と話した。
県民栄誉賞は、登山家の故田部井淳子さんらに続き4人目。西田は「大変名誉な事です。福島県に生まれて、福島県を故郷に持つ事、福島県民の矜持を、俳優として貫きます。福島県民の皆様、有難うございました」と熱い胸の内を明かした。