山本彩 涙のNMB電撃卒業 絶対エースの悩み…今後はシンガー・ソングライターに
アイドルグループ・NMB48が30日、2年ぶりとなる全国ツアー「NMB48 LIVE TOUR in Summer」の初日公演を東京・中野サンプラザで行い、キャプテンの山本彩(25)がグループからの卒業を発表した。「NMBがもっと成長するための起爆剤」などと、涙ながらに理由を語った。具体的な卒業時期は未定。山本は今後、シンガー・ソングライターとして活躍することを誓った。
デビューから8年、さまざまな困難を乗り越えてきたNMBを、最大の激震が襲った。
アンコールで山本は「ここでご報告があります。私、山本彩は、NMBを卒業します」と発表。一瞬静まりかえった客席から「ウソだろ!」と悲鳴が飛んだが、ほほ笑みながら「そんなウソはつきません」と応じた。
山本は、2010年10月のグループ結成から、常にNMBの絶対エースとして君臨してきた。AKBグループの選抜総選挙でも“神7”の常連となり、16年のNHK紅白歌合戦では「夢の紅白選抜」で全体の1位に輝いた。しかしその裏で、NMB自体は選抜総選挙で低迷し、コンサート動員の苦戦が伝えられるなど、完全に山本の“ワンマンチーム”となってしまっていた。
元々はガールズバンドの一員としてデビューし、シンガー・ソングライターという将来の夢も抱えていた山本。「自分」と「アイドル」の落差に悩む時期もあった。この日も「何年もかけて、何度も卒業という2文字に悩み、向き合ってきました」と、板挟みの心境を吐露した。
その上で「私がいない環境で、メンバー一人ひとりが輝いてライブをしたりと頑張っている姿を一歩引いたところから見ていると、今このタイミングで私がNMBから離れることが、NMBがもっと成長するために、いい起爆剤になるんじゃないかと思うようになりました」と、決心に至った思いを口にした。
最後は万雷の「彩コール」を浴び、こらえきれず大粒の涙を流した。卒業の具体的な時期は未定で後日、オフィシャルサイトなどで発表するという。山本は、「『生涯現役』が今の私の目標。もっともっと音楽を勉強して、一生涯、皆さんの前で歌を歌い続けたい」と、一歌手としての再出発を宣言。さらに「これからも“子どもたち”をよろしくお願いします!」と、残されたメンバーへの深い愛情ものぞかせた。