６月１８日に死去した俳優・加藤剛さん（享年８０）のお別れの会が、当初の９月２２日から９月３０日に変更され、会場も東京・俳優座から青山葬儀所となったことが９日、分かった。加藤さんの長男で俳優の夏原諒（４３）と次男の俳優・加藤頼（３８）が東京・俳優座で会見し、発表した。

　俳優座の座席数は３００だが、青山葬儀所は１０００人以上の会葬が可能で、過去には美空ひばりさんの葬儀に４万人以上のファンが訪れたこともある。会場の変更は混乱を避けるため。午後１時から２時までが関係者による「加藤剛　お別れの会」、同２時から３時に一般参加者からの献花を受け付ける。

　会見冒頭で夏原は「早いもので（今月６日に）四十九日も過ぎまして…」と思わず涙ぐんだ。悲しみをこらえながら「お父さんはもういないのだと、やっとそんな風に思う感じです」と言葉を絞り出した。お別れの会については「当初は父も何回も舞台を踏んだ俳優座劇場でと思ったんですが、（訃報に）予想をはるかに上回る反響をいただいて、会場を変更しないといけないと思いまして」と説明。高齢ファンの体調にも配慮したという。頼も「父の最後の会ですので、多くの方々に一番いい形で送っていただきたい」と話した。

　当日は里見浩太朗（８１）、栗原小巻（７３）、長山藍子（７７）、横内正（７７）、小松政夫（７６）、草刈正雄（６５）、村上弘明（６１）らが参列予定。

　また、この日の会見場には加藤さんゆかりの品として、親子３人で共演した「大岡越前ナショナル劇場５０周年記念特別企画スペシャル」の収録が行われた０５年に京都で撮影したスリーショットを含む、生前の写真などが飾られた。