アレサ・フランクリンさん死去 76歳 膵臓がんで…ソウルの女王
「ソウルの女王」と呼ばれた米音楽界を代表する黒人女性歌手、アレサ・フランクリンさんが16日午前9時50分、ミシガン州デトロイトの自宅で、膵臓(すいぞう)がんのため死去した。76歳だった。USAトゥデーなど米メディアが一斉に報じた。
家族に見守られた最期だったという。家族は広報を通じて声明を発表。「この悲しみを表す言葉が見つからない」と伝えた。
1942年3月25日、米テネシー州メンフィス生まれ。父C・Lは著名な説教師、母バーバラ・シガースはゴスペル歌手。少女時代から教会でゴスペルを歌っていた。
61年にコロンビアからデビュー。67年にアトランティックに移籍し、全米1位を獲得した「リスペクト」をはじめ「貴方だけを愛して」「小さな願い」「ナチュラル・ウーマン」「明日にかける橋」、80年の映画「ブルース・ブラザーズ」でも熱唱した「シンク」など大ヒットを連発。圧倒的な歌唱力で「ソウルの女王」「レディ・ソウル」と称され、20世紀を代表する歌手となった。
80年にアリスタに移籍し、故ジョージ・マイケルさんとのデュエット「愛のおとずれ」で2度目の全米1位を獲得。グラミー賞受賞は18回、87年には女性アーティストとして初めて「ロックの殿堂」入りを果たした。米ローリング・ストーン誌では史上最も偉大な歌手の1位に選ばれている。
今年3月、ニュージャージーでのコンサートをキャンセル。体調不良が伝えられ、今週、危篤となっていると報じられていた。
最後の歌唱は昨年11月2日。エルトン・ジョンのエイズ基金のコンサートでのパフォーマンスとなった。