「サザエさん」初代フネ声優 麻生美代子さん死去…92歳、老衰

 麻生美代子さん
 フネさん(左)とサザエさん(C)長谷川町子美術館
2枚

 フジテレビ系のアニメ「サザエさん」(日曜、後6・30)の磯野フネ役の声で知られる声優の麻生美代子(あそう・みよこ、本名左近允美代=さこんじょう・みよ)さんが8月25日午前7時23分、老衰のため東京都の自宅で死去した。92歳。東京都出身。葬儀・告別式は親族のみで行った。後日お別れの会を開く予定。麻生さんは1969年の「サザエさん」放送開始から2015年まで46年間フネの声を務めた。サザエ役の加藤みどりは「頼りになる先輩でした」と悼んだ。

 日曜日の夕方に聞けばほっとする、国民的お母さんの声だった。

 麻生さんは「サザエさん」がスタートした69年10月の初回放送から15年9月までの46年間、フネ役の声でお茶の間に親しまれた。ほかにも「アルプスの少女ハイジ」の執事ロッテンマイヤーや「昆虫物語 みなしごハッチ」「ふしぎなメルモ」「みつばちマーヤの冒険」などに声で出演していた。

 また、バラエティー番組のナレーションも数多く務めテレビ朝日系「オーラの泉」、テレビ東京系「和風総本家」などでもナレーションを務めていた。

 “母”の訃報にサザエさんの声優を務める加藤みどりは「放送が始まった時はわたしが一番年下だったのですが、それからずっと、何かあればいつも麻生さんに相談できて、頼りになる先輩でした」と残念がった。麻生さんは収録現場のムードメーカー的な存在だったそうで「『サザエさん』の中でも外でも、麻生さんがいれば安心してやってこられました」と、大きな支えだったと振り返った。

 声優としても「80歳になられても声が出るし、滑舌も良く、先輩として皆の目標になっていました」と高いプロ意識に敬意を示した。生き生きとフネを演じていた麻生さんの姿が鮮明に記憶に残っているようで「わたしの中では同じ形で麻生さんが生きているような感じがして、懐かしい思いがします。どこにいても麻生さんは麻生さんです」と呼び掛けた。

 また、タラちゃん役の貴家堂子も「とても残念でさびしいです…。安らかにお眠りください」とのコメントを発表した。

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