笑福亭仁鶴 1年2カ月ぶりに舞台復帰 軽妙“仁鶴節”で笑わせる
体調不良のため昨夏から休養していた、落語家・笑福亭仁鶴(81)が7日、大阪・天満天神繁昌亭で上演された「六代目笑福亭松鶴生誕百年祭 第一夜」に出演し、1年2カ月ぶりに舞台に立った。
仁鶴は昨年6月に妻の岡本隆子さんを亡くす前後から体調を崩し、読売テレビ「大阪ほんわかテレビ」の収録を体調不良で欠席。同夏からNHK「生活笑百科」などのレギュラー番組欠席や舞台休演が続いている。
久々にファンの前に姿をみせた仁鶴は、一門を代表して冒頭の挨拶で、マイクの前に立った。師匠の松鶴さんが大正7年生まれであることを「米騒動もあり、スペイン風邪が流行った、ややこしい年に生まれはったんですわ」と笑わせた。
自身が入門した当時は、上方落語家が20人ほどしかいなかった時代であったと振り返り「師匠は60人くらいになったらとおっしゃってましたが、今は250人ほどがおりまして、これを見たら、師匠は喜んではんるか…そんないらんわ、と言ってはるかも」と、持ち前の軽妙で毒の効いた話術で進めた。
自分の入門時は24歳で師匠に「遅い」と言われたことも回顧し「私は24歳で遅いと言われましたが、今は53歳で定年間近になって入門してくる者もおるんですわ」とボヤキ節で、再び笑いを誘っていた。