永野芽郁 次に朝ドラやるなら…笑わないヒロイン 「半分、青い。」29日最終回
29日に最終回を迎える、NHK連続テレビ小説「半分、青い。」(月~土曜、前8・00)のヒロイン・楡野鈴愛(にれの・すずめ)を務めた女優・永野芽郁(18)がこのほど、デイリースポーツなどの取材に応じ、ヒロインとして過ごした10カ月間を振り返った。
少女から母親まで、幅広い時代を熱演し、「私しかできない役が鈴愛で良かった」と充実感。もう一度朝ドラをやるならと聞かれ、「笑わないヒロインをやりたい」と話すなど、鈴愛さながらのユーモアをのぞかせた。
昨年11月から続いた撮影は、8月17日に終了。約10カ月に及んだヒロイン人生を、永野は「思い返すと大変な日常でもあったけど、最後にもらった寄せ書きみたいなアルバムに、笑ってる写真しかなくて…。意外と楽しんで現場にいられたんだなと」と振り返った。
過去に経験のなかった撮影期間は、生活リズムにも大きな影響を与えた。「自分の時間もなかったし、自分の思いとか、生きている時間の中に鈴愛をどう落とし込んでいくかが分からなくて」。そんな苦しみも「私の気持ち考えてくれる人がずっと周りにいた。そばに寄り添ってずっと戦ってくれていました」と、共演者やスタッフの支えで乗り切った。
朝ドラならではのハードスケジュールとも苦闘。「一日で撮影する量がとんでもなく多くて、セリフも多かった」としつつ、「それに慣れすぎて、今は映画一本分の台本を3時間ぐらいで覚えられます。一週間分の台本を覚えるって、頭おかしいんじゃないかと思ったけど、やってみると結構できるんだなと」とジョーク混じりに胸を張った。
母親として、実年齢の倍以上の役にも挑んだ。「30代、40代に見せるのはすごく難しかった。ちょっとした動きだったり、母として一番大切なものを全力で守る姿だったり、何かしらで見せないといけなくて」という中で、女性としての成長も実感。「すごく幸せな時間でした」と柔らかな笑顔で話した。
「私にしかできない役がこの世に存在しているのはうれしいし、それが鈴愛で良かった」としつつも、「鈴愛はすごい体力を使うので、できればもうやりたくない」と笑った永野。人生初の“国民的ヒロイン”を経て、「自分を甘えさせてあげる方法がちょっと分かった」という。
その真意を「限界を知らないと、どこまでも行けちゃうじゃないですか。今までは限界を知るのが怖いから、まっすぐどこまでも突き進んで来た。それで、周りの方に心配や迷惑を掛けることがわかっちゃったから…」と説明。「迷惑」の内容については「いっぱいありましたけど…、内緒です」といたずらっぽく笑ってかわした。
そんな永野の目は、すでに「次」を見据えている。「撮影現場に行けない“ロス”に襲われるかなと思ったけどクランクアップの日だけだった。意外とあっさり『さよなら~』という感じで、ケロッとできてますね」とニッコリ。もう一度朝ドラのヒロインを務めるとしたら?と問われると、「ヒロインって、だいたい笑ってるじゃないですか。だから、笑わない人。まったく笑わないヒロインっていうのをやってみましょう。周りの家族や友達は、笑ってる。一生懸命、私を笑わせようと頑張るけど、最後まで笑わない人をやりたい」と、新たなアイデアを膨らませていた。