ビル・コスビー被告、性的暴行で実刑 米国の人気黒人コメディアン、俳優
米ペンシルベニア州の裁判所は25日、女性への性的暴行罪に問われた米国を代表するコメディアンで黒人俳優のビル・コスビー被告(81)に対し、禁錮3~10年の実刑判決を言い渡した。複数の米メディアが報じた。
コスビー被告は米国で昨年、セクハラ被害を訴える「#MeToo」(「私も」の意)運動が広がって以降、有罪評決を受けた初の著名人で、公判の行方に注目が集まっていた。約60人の女性が性的被害に遭ったと主張している。
判決によると、被告は2004年、ペンシルベニア州の自宅で女性に薬を与えた上で暴行したとされる。
コスビー被告は人種差別が色濃く残る時代にテレビショーで黒人として初めてスターとなり、1980年代から90年代にテレビ放送されたコメディーシリーズ「ザ・コスビー・ショー」が大ヒット。米政府が市民に与える最も名誉ある勲章「大統領自由勲章」を受けた。
一方、ロサンゼルス・ハリウッドで映画スターらの名前が刻まれた「ウオーク・オブ・フェーム(名声の歩道)」を管理する地元商工会議所は25日、被告の星形プレートは撤去しないと発表した。被告のプレートには「連続強姦(ごうかん)魔」と落書きされていた。