ファン・ビンビン 146億円払え 23億脱税 失踪4カ月…ついにSNSで謝罪
中国を代表する人気女優でハリウッド作品にも出演したファン・ビンビン(37)と関連企業が映画出演料を巡り計約1億4千万元(約23億円)を脱税したとして、中国国家税務総局などは、追徴課税や滞納金、罰金計約8億8千万元(約146億円)の支払いを命じた。国営通信新華社が3日伝えた。ファンはSNSで脱税を認める謝罪文を掲載した。
新華社によると、税務当局は6月、ファンが映画出演の際に偽の契約書を作成する「陰陽契約(二重契約)」で脱税し、契約料を過少申告した疑いで調査を開始。脱税の事実を確認し、9月30日に罰金などの支払いを命じた。このほか、ファンのマネジャーらが会計帳簿の破棄を指示するなど脱税の隠蔽(いんぺい)を図った疑いで、公安当局の取り調べを受けているという。
ファンは3日、短文投稿サイト「微博(ウェイボ)」を通じ、「脱税行為を深く恥じている」と謝罪するコメントを発表。「処罰を受け入れ、罰金と追徴課税金を納める」とした。
ファンは6月に自身のブログを更新したのを最後に公の場に姿を見せず、消息不明となっている。所在などは明らかになっていない。だが、謝罪文では、「みなさまに良い作品を提供していきます」と女優継続の意志を示している。
ファンは10代で芸能活動を始め、出演作が次々とヒット。米映画「X-MEN フューチャー&パスト」に出演するなど国内外で活躍し、2010年の東京国際映画祭では最優秀女優賞を受賞した。米経済誌フォーブスの「世界で最も稼いだ女優」の一人に選ばれたこともある。
中国の映画業界では法外な出演料や脱税などの腐敗が横行。当局はファンを厳しく処罰することで業界の健全化を促す狙いで、年内に脱税を認めて追加納税すれば行政処罰や罰金は免除するとして、俳優らに“自首”を呼び掛けている。