女優三田佳子（７７）の次男で、覚せい剤取締法違反（使用）の罪で逮捕、起訴された元俳優の高橋祐也被告（３８）が９日、保釈保証金３００万円を納付し、警視庁渋谷署から保釈された。東京地裁が５日に保釈を認める決定をしていた。祐也被告が同法違反の疑いで逮捕されるのは４度目。この日は、かつてＮＨＫエグゼクティブプロデューサーを務めた父・高橋康夫氏が運転する車で渋谷署を後にした。

　祐也被告は午後０時２０分頃、渋谷署から姿を見せた。紺色のジャケットに青シャツ、黒のジーンズに白いスニーカー姿で、報道陣に３秒ほど一礼するも、問いかけには一切答えなかった。淡々とした表情で迎えに来た父の車に乗り込んだ。

　最初の逮捕は私立高時代の１９９８年。当時１８歳で、年明け早々の１月７日、世田谷の自宅地下室で男女合わせ１０人近い“友人”とともに覚醒剤を使用しているところを、麻薬取締官に踏み込まれ、逮捕された。現場となった地下室は、三田が日頃、けいこ場として使用している部屋だった。祐也被告は“覚せい剤パーティー”を催していた。

　事件が公になったのは１カ月後の２月５日。翌６日に三田が会見し、「少年は本来守られなければならない。私が親であったばかりにこういう形で踏みにじられたことは切ない」などと、少年法の観点から、未成年の次男の逮捕がマスコミに報じられたことに悔しさも見せ、バッシングを浴びることとなった。

　当時、高橋氏はＮＨＫ放送総局のエグゼクティブプロデューサー。三田は会見時、高橋氏が祐也被告を連れて「遠隔地」で「更生に向けて頑張っている」ことを伝えていた。

　三田は７６年、ＮＨＫのディレクターだった高橋氏と結婚。２男をもうけた。長男・森宮隆（４３）は俳優。