女優の黒木華（２８）と多部未華子（２９）が１３日、都内で行われた映画「日日是好日（にちにちこれこうじつ）」の公開初日舞台あいさつに登壇し、共演者で９月に亡くなった樹木希林さん（享年７５）との思い出を語った。樹木さんは等身大のパネルで登場し、黒木も「たぶん（今日の劇場に）一緒にいると思います」と語るなど、天国から作品の封切りを見守った。

　黒木演じるヒロインが茶道教室に通う日々を描く同作で、樹木さんはお茶の師匠役だった。撮影は２０１７年１１～１２月に行われた。

　樹木さんと初共演だった黒木は「本当にご一緒できてよかったと思います。なんてありがたい時間なんだろうと過ごしていたのを覚えています。人間性としてすごくかっこいいなと思うところが多かったです」と、しみじみ回顧。多部も「なんとなく怖いイメージが強かったんですが、スタッフさんと話している姿を見ていると言葉に愛があるんです」と思いをはせた。

　宣伝を大事にしていた樹木さんは、７月に京都で行われた完成披露にも病を押して登壇。本作のすべてのイベントに出席する意欲を見せていただけに、この日はパネル姿で黒木や多部らと並んだ。

　黒木は樹木さんに声をかけるならと聞かれ「初日、迎えましたよ～」と報告。樹木さんに茶道を教えることもあった原作者の森下典子氏（６２）は「今日もいらっしゃっているような気がします」と天を見上げた。