映画「ドラえもん」脚本は直木賞作家 辻村深月氏「聖書の続きを書くようなもの」

 「映画ドラえもん のび太の月面探査記」(来年3月1日公開、全国東宝系)の製作発表会見が15日、都内で行われ、12年に「鍵のない夢を見る」で直木賞を受賞した辻村深月氏(38)が脚本を務めることが分かった。直木賞作家が映画版ドラえもんの脚本を担当するのは、39作目の今回で初。

 辻村氏は大のドラえもんファンで自身の作品に「ひみつ道具」の名前を章立てに用いるほど。会見では「聖書の続きを書くようなもの」と原作の藤子・F・不二雄氏への敬意も表した。約5年前にも打診を受けたが一ファンとして「おこがましい」と一度は固辞。後に、スタッフらと対面した際に、その情熱に触れ、「次世代につなげるお手伝いができるならこんなにうれしいことはない」との思いから、今回は快諾したと明かした。劇中のひみつ道具「吸い寄せ磁石」も“開発”した。

 会見には、ゲスト声優の広瀬アリス(23)、ロッチ・中岡創一(40)、サバンナ・高橋茂雄(42)、柳楽優弥(28)、吉田鋼太郎(59)、主題歌を担当する平井大(27)も登場。広瀬は月を舞台にした作品にちなみ、かぐや姫をイメージした十二単姿を「重い」と漏らしながら披露した。

 出演を妹のすずには伝えておらず、「最近、妹の仕事はネットニュースで知るので、同じことを仕返そうかなと」といたずらっぽく笑った。「学生時代は『どこでもドア』がほしかった」と“ドラえもん愛”も語った。

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