【担当記者の「さや姉論」】実は末っ子で甘えん坊半面、生徒会長務めた責任感の塊
山本彩(25)が4日、NMB48としてのラストステージを迎えた。大阪・NMB48劇場の前にはチケットが入手できなかった多数のファンが集結。偉大なエースとの別れを惜しんだ。デビュー前からNMB及び山本の取材を重ねてきたデイリースポーツNMB担当・福島大輔記者が“さや姉論”をつづった。
◇ ◇
初めて山本の取材をしたのは、公演デビュー前の2010年10月18日。神戸でSKE48のライブに“飛び入り出演”した時だった。まだキャプテンではなかったが、取材でも自然に中心に収まっていたことを覚えている。
「さや姉」の愛称通り、絶対的なチームのまとめ役で、AKBグループ全体でも“アネゴ”という立ち位置に見られていた。だが、メンバーは、口をそろえて言った。「さや姉は、実は妹キャラ。気を抜いたときには、メッチャ甘えた顔見せる時もあるんです」と。
実際、家族では4人きょうだいの末っ子。「姉」気質はなく育てられた。それでも、70人超の大所帯を引っ張り続けられたのは、圧倒的な責任感とカリスマ性のなせる業。NMB加入前は、高校では生徒会長だった。決して得意ではなかった「アイドル業」でも、手を抜くことは一切なかった。
今後は、シンガー・ソングライターの道を歩む山本。ようやく、自分のやり方で自分を表現できる時が来た。すべてをグループのために捧げた8年あまりで得たものを解き放って、どう生まれ変わるのか、楽しみでならない。(東京報道部芸能担当・福島大輔)