大みそかに放送される「第６９回ＮＨＫ紅白歌合戦」（総合、後７・１５）の出場歌手が１４日、東京・渋谷の同局で発表され、韓国の人気男性グループ「防弾少年団（ＢＴＳ）」は選ばれなかった。エンターテインメント番組部チーフプロデューサーの渋谷義人氏は取材に応じ、原爆投下Ｔシャツ騒動の影響があったのか？との質問に「選考過程の細かいことは申し上げられない」と言葉を濁した。

　渋谷氏は、ＢＴＳについて、選ばれてもおかしくないのでは？という問いに「紅白の出場歌手の選考は、今年の活躍、世論の支持、番組の企画演出に合っているか、いろんなデータのもと総合的な判断による」と説明。騒動の影響を指摘されると、再び「選考については何度も申しますが、今年の活躍、世論の支持、番組の企画・演出にあっているか、その３点です。選考の過程の細かいことは申し上げられません」と繰り返し、明言を避けた。

　オファー自体があったのか？の質問には「選考については、その３点にふさわしいか。どのアーティストにしたか、制作過程のこと。お伝えしていません」と今回の騒動についてのコメントは避けた。

　世界的にも大人気のＢＴＳは今年の紅白に初出場が確実視されていたが、原爆投下の写真をプリントしたメッセージＴシャツを、メンバーのジミンが着用していたことがネット上などで話題になり、騒動となった。

　メンバーは現在、日本で４大ドームツアー中。１３日の東京ドームでは、ジミンが「日本の皆さんだけでなく、全世界の皆さんが驚かれ、ご心配されていたと思います」と日本語で騒動に触れた。１４日も同所でコンサートを行う。

　同じ韓国出身の女性グループ「ＴＷＩＣＥ」は初出場の昨年に続き、２年連続で出場が決定。今年の韓流勢の出場は１組となった。