イッテQやらせ疑惑 日テレ社長が謝罪「面白ければいい、ではすまない」
日本テレビの大久保好男社長が15日、都内で自身が会長を兼務する日本民間放送連盟(民放連)の定例会長会見に出席。同局の人気バラエティー番組「世界の果てまでイッテQ!」の祭り企画のやらせ疑惑問題について、「当面、祭り企画は休止といたします」と表明した。視聴者、制作関係者、現地の人に謝罪すると同時に、MCの内村光良や、祭り企画にメーン出演している宮川大輔らに向けても「責任は出演者の皆さんにはありません」と謝罪した。
8日発売の週刊文春が報じたラオスでの「橋祭り」のでっち上げ疑惑に端を発した今回のやらせ疑惑問題。大久保社長は会見で、スペインの「牛追い祭り」のような有名で大規模なものだけではなく、「地域で行われている各種のスポーツ大会、運動会、またイベントや収穫祭などの季節の祭りに付随する催しもの、コンテスト、さらに、ごく限られた愛好家だけが集まって行われる懇親的なゲームや試合といったところ」といった規模の小さなものを取り扱ううちに、「視聴者の皆様が祭りという名前でイメージするには無理があるものまで祭りとして扱ってしまった」と説明した。
「橋祭り」については、祭り企画ではなく、一般的なチャレンジ企画として“一本橋を自転車でわたる、ビエンチャンで初開催のイベントに挑戦する宮川大輔さん”として放送すべきだったと、番組スタッフが反省していることも明かした。
その上で、放送界の感性が一般社会の倫理観と乖離(かいり)していないかについて、「日本テレビのバラエティー番組の制作にあたる全ての社員、スタッフに対して厳しく問いかけていくつもりであります。面白ければいい、ということではすまないんだと」と意識徹底を促す意向を示した。
同局によると、宮川がこれまで出演したお祭り企画は111本。「疑念が持たれないように可能な限り調査すると思っています」と局内で調べ、「しかるべき機会に」公表するとした。