JASRAC音楽文化賞に沖縄音楽の普久原恒勇氏と備瀬善勝氏ら

 数字に表れない地道な活動で音楽文化の発展に寄与した功績をたたえる「第5回 JASRAC音楽文化賞」の受賞者が16日決定し、都内で贈呈式が行われた。

 受賞者は沖縄県沖縄市を拠点に島唄・沖縄歌謡の名作を生み、地域と密着したレコード店経営・音楽プロデュースで沖縄の音楽を全国に発信してきた作曲家・音楽プロデューサーの普久原恒勇氏(86)と作詞家・音楽プロデューサーの備瀬善勝氏(79)の両氏。明治から今日まで、大衆にどう音楽文化が根付いたのかを検証した音楽文化研究家の戸ノ下達也氏(55)、1918年にアジアで初めてベートーベンの「第九交響曲」を初演した徳島県鳴門市で、100年前の感動を時代・国境を越えてよみがえらせてきた認定特定非営利法人鳴門「第九」を歌う会が選ばれた。

 普久原氏は家族が代理出席したが、沖縄から駆けつけた備瀬氏は「普久原先生とはかなり長いおつきあいになります。先生がいなかったら、音楽に関わる仕事はしていなかったと思う。コザ(沖縄市)だけでは、少しは知られていると思っていましたが、まさかこんな大きな賞をいただけるとは」と感動を隠し切れなかった。

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