ナベサダ 亡き妻の思い出をTVで明かす「あやかりたいと結婚してもらった」
日本を代表するジャズマンの“世界のナベサダ”こと渡辺貞夫(85)が22日放送のテレビ朝日系「徹子の部屋」で、亡き妻・貢子さんの思い出を語った。
渡辺は1957年、24歳で貢子さんと結婚。「人形町なんですよ。江戸っ子ですから気っぷがよくて、おとこ気…僕のほしい性格を全部持っているような感じなんで。少しでもあやかりたいと思って結婚してもらいました。なかなかあやかるように心がけても、そうにはならなかったですね」と、結婚のきっかけを明かした。
62年に米ボストンの名門、バークリー音楽院に留学した時のことを「200ドル持って行きました。娘が三つ半くらいでいたんですけど、あの当時は気分としては水杯って感じでしたよね。たぶん4年くらい行くでしょう」と回想。
渡辺は学業のかたわら演奏旅行も行い、「10カ月くらいしましたら1000ドルたまったんですよ。それでこれなら呼べるんじゃないかって、呼びました」と、妻子を呼び寄せることができたという。貢子さんは教師や苦学する同級生らをアパートに呼んで料理を振る舞い、渡辺は「僕は食いぶち稼ぎでもって大変でしたよ」と笑った。
貢子さんは2010年に急逝。「バタッとうつぶせになって、そのまま逝っちゃったみたいなんです。あっけなかった。彼女は非常に行動的な女性でした。僕が旅に出ると彼女も出るみたいで、ばったりサンフランシスコの街角で会っちゃったりね。そんなことがありましたし。けっこう二人では旅もしました」と振り返った。貢子さん亡き後は「今もう全部娘に面倒見てもらってます」という。
現在の渡辺は、携帯電話は持たず「楽器とマネークリップ持ってるだけ」で、「家でも電話に出ませんし。本当に好き勝手にやってます」というライフスタイル。来年は全国ツアー後、3月に米ニューヨークの名門ジャズクラブ、ブルーノートで4日間公演を敢行し、再来年のクリスマスのコンサートも決まっているという。