瀬戸内寂聴氏 美人秘書「細雪」を「ホソユキ」と読んでも才能に太鼓判
尼僧で作家の瀬戸内寂聴氏(96)と、秘書の瀬尾まなほ氏(30)が26日、京都・寂庵で共著の対談集「命の限り、笑って生きたい」と、共同プロデュースした菓子「しあわせクッキー」の取材会を開いた。
瀬尾氏は11年に大学卒業と同時に寂庵に入り、寂聴氏の活動を支える66歳年下の美人秘書としてテレビにも出演し、初エッセイがベストセラーになるなど話題。
寂聴氏は、瀬尾氏について「ユーモアがあって、一緒にいて楽しいんです。元気でいる秘訣は若い人と一緒にいること」と笑顔。一方で「まなほは、テレビに出たりすると、すごい悪口いわれてますよ。コバンザメとかね」と明かし「でも、あれよあれよという間に有名になったのは、彼女の力量です」と語った。
最初に会った当時を「私が小説家なのを知らなくて。『細雪』をホソユキって読んだり」と回顧。「でも文学少女は家事が苦手だったりするから。彼女は仕込んだらいけると思って、あしたから来てと言ったんです」と明かした。
「この人が来てから、毎日、笑わせてくれるんですよ」と寂聴氏。瀬尾氏が、スカートをまくしあげて下着の話をしたり、寂聴氏の顔を拭きながら「どうしてこの鼻はこんなに低いんでしょう」と言ったりするそうで、寂聴氏は「思ったことを言うから。こんな人、いる?ってびっくり仰天で」とおかしそうに明かした。
瀬尾氏が、直接言いにくいことを書いてきた手紙の文体をみて、将来的に小説をかけると才能を見いだしているという。
瀬尾氏は「自分にはできないと思ってたことが、瀬戸内にチャンスをもらって、出来る事が増えて。未知なる可能性を感じるようになって、広げていきたいなと思うようになりました」と語った。
2人のユーモアあふれる対談が収められた共著について、寂聴氏は「30歳になって恋人がいないらしいので、これを読んで、この子がおもしろいと思う、素敵な人が出てくればいいなと期待してます。どなたか申し込んでください」と笑わせた。