ばんばひろふみ ジョン・レノンの命日に地元京都でライブ(前)

 バンバン時代の「『いちご白書』をもう一度」やソロの「SACHIKO」といった大ヒットで知られるシンガー・ソングライターのばんばひろふみ(68)が、12月8日に京都府立文化芸術会館でライブ「All Time ばんばひろふみ」を開催する。ジョン・レノンの命日、地元の京都、オールタイムの選曲に込めた思いをデイリースポーツに語るインタビュー、その前編をお届けする。

  ◇  ◇

 【ビートルズとジョン・レノン】

 ばんばは1950年生まれ。同世代のミュージシャンの多くがそうであるように、ビートルズに衝撃を受けてギターを手にした。

 「音楽を始めたのはビートルズがきっかけで、特にジョン・レノンが一番好きでした。クラシックバイオリンをやっていて、京都のレコード屋にクラシックアルバムを買いに行ったら、流れていたのがビートルズ。非常に衝撃を受けて。LP用のお金を親からもらっていたので、ファーストアルバムを買えました。家に持って帰って聴けば聴くほど引き込まれて、すぐバイオリンをやめましたね。ギターに持ち替えて」

 ジョンにひかれた理由は「ひと言、カッコ良かった。そこに尽きます。初めてビートルズを聴いたのは中2だった。特にジョンの声、パワーに、すごくロックだと思いました」というものだ。

 今回、「会場のスケジュールを見たら12月8日が空いていたので、その日を選ばせてもらいました」と、ジョンの命日にライブを行うことを決断。「当然、12月8日はジョンの歌も歌いたい」と、ジョンの楽曲から2曲を選んでいる。

 【地元・京都】

 ばんばの実家は京都の旅館で、京都が発信地となったフォークブームのただ中で、10代を過ごした。

 「京都という場所がフォークのメッカ、中心地みたいになっていて。フォーク・クルセダーズ、シューベルツ、高石ともやさんとか、プロのミュージシャンがガンガン出ていて。僕らはアマチュアの時からずっと見ていて、京都の街が非常に活性化していて、僕らもその波に乗れました」

 69年、ばんばはフォークグループのジャッケルズとしてメジャーデビュー。70年に解散し、71年に高山弘(巌)、今井ひろしとバンバンを結成して再デビューを果たす。この流れは「京都という場所の土壌、環境の中」から生まれたものだった。

 ばんばは86年に東京から京都に戻り、以降、京都を拠点に活動を続けている。京都の良さを「生活の場でもあるということ。日常の友人もいて、そういう人たちがたくさん来てくれたりする。他のところでやるのとはちょっと違います」と説明し、「地元でコンサートをできるのは本当にうれしい」と喜んだ。(後編に続く)

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