赤木さん「文句や愚痴を一切言わなかった」長女語る最後 森光子さんの事も…
女優の赤木春恵さんが29日、心不全のため都内の病院で亡くなった。94歳だった。長女の野杁泉さんが同日、自宅前で報道陣の取材に応じ、亡くなる前の赤木さんの様子を明かした。
野杁さんは赤木さんが大腿骨を骨折し、入院生活を余儀なくされていたことに「とにかく、文句や愚痴を言わない人だった。でも歩けないのはかなりのストレスになったと思うんですけど、それを感じさせない骨折してからの日々でした」と気丈に対応。お世話になった病院関係者、施設関係者らに「頭を下げても下げきれないぐらいよくして頂いて」と感謝した。
亡くなる1カ月前から「日に日に階段を降りるように」体調が悪くなっていったというが「いっとき、パーキンソン病と言われたが、それは酷くは悪化しなかった。まったく認知症的なことはなく、少しはこういうこと(認知症)があった方が、少しは楽なんじゃないかって思うぐらいしっかりしていた」と様子を明かした。
話もしっかり出来たといい、大の相撲好きだった赤木さんはテレビで連日観戦していたところ、野杁さんが「ママは誰が好き?」と贔屓の関取の名前を聞くと「遠藤、貴源治」と答えたという。「面食いなのねって話したり…」と振り返った。
さらに「10月31日なんですけど」と日にちもしっかり挙げ、野杁さんの娘が赤木さんの病室を訪ねた際、赤木さんが「今、みっちゃんが『あやちゃん(赤木さんの本名)』って来たの」と話したという。みっちゃんとは、森光子さんのことだという。
森さんとは「潮を吹く魚の話をしたの」と語ったといい、野杁さんは「母が(かつて)鯨を見たっていう話を聞いた。きっとその話をしたんですね。そういうことってあるんだなと…」と振り返っていた。