次々朝ドラヒロインに戸田恵梨香…「スカーレット」女性陶芸家の波乱万丈物語

 NHKは3日、大阪市の同局で、来年9月30日スタートの連続テレビ小説の制作会見を行い、作品タイトルは「スカーレット」、ヒロイン役を女優・戸田恵梨香(30)が務めると発表した。作品は昭和の高度成長期を舞台に、滋賀・信楽の女性陶芸家を主人公にした奮闘記。会見した戸田は20代後半は女優としてのステップアップに悩み続けていたと告白し、託された朝ドラヒロイン役で「ものすごく大きく進化できる、贅沢な時間を楽しみたいです」と決意を語った。

 戸田は2000年後期作「オードリー」で、主人公の養母の少女時代を演じて以来の朝ドラ出演。実は当時、同作品のヒロインの子役オーディションで落選したが、別の子役で出演がかなったことを明かし「ものすごくうれしかった記憶があります」と振り返った。

 ただ戸田は代表作のTBS系「SPEC」を終えた24歳の頃に「役者の第1章が終わったように思えたんですが、それからは第2章に何が必要かがずっと分からず、悩み続けていました」と告白。

 30歳になった今年8月に断捨離を行い、身の回りの品だけでなく、それまでの価値観も一度捨ててみた時期に、今回の朝ドラ出演の依頼が入ったという。

 戸田は「断捨離で20代のもやもやが晴れ、これまでは止まるのが怖くて、朝ドラのように1年間、同じ役を演じ続けることには恐怖心があったんですが、逆にそれは、ものすごく進化できる時間になると、考え方が変わりました」と笑顔で語った。

 今後、陶芸の実技なども学びながら来年4月に撮影が始まる。

 大阪での約10カ月の長期撮影となるが「だいたい私は気合いで乗り越えていきます」と笑わせた。神戸出身で「関西での撮影なので友人に力をもらいながら、共演者、スタッフと楽しく過し、現場を楽しみたいです」と力強く語った。

 ◆朝ドラ「スカーレット」

 昭和中期に主人公・川原喜美子が男社会だった陶芸界に飛び込む奮闘記。志を同じくする青年陶芸家と結婚し、貧しい中でも、女性として、母として、そして陶芸家の後進を育てることにも情熱を傾ける、波乱万丈の物語。滋賀県・信楽の女性陶芸家・神山清子さんへの取材を基にしたオリジナル作品。脚本をドラマ「みにくいアヒルの子」「ホタルノヒカリ」などで知られる水橋文美江氏が担当する。

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