カー娘やったね~!流行語大賞『そだねー』 マリリン「ちょっと笑っちゃう」

 2018ユーキャン新語・流行語大賞の年間大賞に輝き、「そだねー」を披露する本橋麻里=東京・帝国ホテル(撮影・開出牧)
 2018新語・流行語大賞トップテン
 過去の年間大賞
3枚

 「2018ユーキャン新語・流行語大賞」の年間大賞とトップテンが3日、発表され、年間大賞に平昌五輪で銅メダルを獲得したカーリング女子日本代表「ロコ・ソラーレ北見」の選手たちが用いた北海道弁の相づち「そだねー」が輝いた。スポーツ関連では、サッカーのW杯ロシア大会で活躍したFW大迫勇也(28)を称える「(大迫)半端ないって」、アマチュアボクシングの問題の象徴となった「奈良判定」、アジア大会でデモンストレーション競技として開催された「eスポーツ」と、計4つがトップテン入りを果たした。

 感動を呼んだ平昌五輪での銅メダル獲得劇から10カ月。日本中を明るく、元気にしたカー娘たちが何げなく発していたあの言葉が、“金メダル”に輝いた。北米遠征中の選手たちに代わり、代表として表彰式に出席した五輪で主将を務めたGMの本橋麻里(32)は「ちょっと笑っちゃう。私たちでいいのかな?大賞を取るとは思ってなかったのでビックリ。みんなも(海外で)目を覚ましたら、ビックリすると思う」と笑いながら「北海道のみんな!大賞取ったよ!“そだねー!”」と、喜びの報告をした。

 度重なる災害に、政治やスポーツ、現実世界において、暗く、辛い話題が多かった中で、「そだねー」の持つ何とも言えない“ほっこり感”が大賞の決め手となった。試合中の選手たちの会話がマイクで拾われるカーリング競技。五輪の試合中、藤沢五月、吉田知那美・夕梨花姉妹、鈴木夕湖が作戦会議の中で使う北海道弁の相づち「そだねー」や「~でいいかい?」は耳に残り、試合の度にインターネット上の急上昇ワードを駆け上がった。「ポジティブな言葉だけを発するルールで活動してきた。選んでいただけたのはうれしい」(本橋)。受賞理由は「不寛容な時代といわれる中で、のんびりとしたやりとりはホッとするひと時をもたらしてくれた。メンバーは1991年、1993年生まれの世に言う『ゆとり世代』。マイペースで仲間を尊重し合いながらスペシャルな結果を出す。平成世代の力を見せてくれた」と記され、選考委員の金田一秀穂氏は「作られた言葉ではなく自然に生まれた言葉で、北海道アクセントのあたたかみがある。今の日本が必要としている清潔感に満ちている」と、評した。

 五輪以降、「そだねー」と「もぐもぐタイム」に注目が集まる状況に、選手たちは戸惑いもあったが「カーリングを付随して、思い出してもらえる。今は誇りに思ってます」と、本橋。厳しい時代の中で、優しさとあたたかみ、そして前向きさが決め手となった平成最後の流行語。国民もきっと“そだねー”と、納得の受賞となった。

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