ＥＸＩＬＥの弟分ダンス＆ボーカルグループ・ＦＡＮＴＡＳＴＩＣＳが９日、東京・ダイバーシティ東京プラザで、５日に発売したメジャーデビュー曲「ＯＶＥＲ　ＤＲＩＶＥ」のリリース記念イベントを行った。

　７月にメンバーの中尾翔太さん（享年２２）が胃がんのため死去。この日は、生前に中尾さんがプロデュースしたひまわりのぬいぐるみを入れて記念撮影するなど、“翔太とともに、デビューする”という悲願をかなえた。

　イベントでは、ファン３０００人による割れんばかりの大歓声で迎えられたステージに繰り出すと、パフォーマーはあいさつ代わりに激しいダンスバトル。そこへボーカルが加わり、デビュー曲や「ＷＨＡＴ　Ａ　ＷＯＮＤＥＲ」など全３曲を息ピッタリに披露した。

　晴れ舞台までの道のりは長かった。２０１６年１２月にパフォーマー集団としてグループは結成。昨年１２月にボーカル２人を迎えて９人で再始動した矢先、同じ夢を追いかけたメンバーとの別れを経験した。リーダーの世界（２７）は「出会いと別れを繰り返して正直、戸惑いながら修行した」と回想した。

　それでも悲しみを乗り越え、スタートラインにたどり着いた。同じくリーダーの佐藤大樹（２３）は「９人でのメジャーデビューはかなわなかったけど、絆を築いて、翔太の分も夢をかなえていきたい」と決意表明。ＥＸＩＬＥ　ＴＲＩＢＥ（一族）の五男坊が、先輩たちが歩んできた栄光の道への大きな一歩を、９人で踏み出した。