藤井七段100勝達成 史上最速!最年少!最高勝率!また金字塔
将棋の藤井聡太七段(16)が12日、東京・将棋会館で行われたテレビ棋戦「銀河戦(囲碁・将棋チャンネル主催)」で2連勝し、史上最年少でのデビュー以来通算100勝を達成した。日本将棋連盟によると、藤井七段は歴代の永世称号獲得者および中学生棋士の中で「最速」「最年少」「最高勝率」での大台到達。次々と記録を塗り替える高校生棋士が、並み居るトップ棋士を抜き、またしても新たな金字塔を打ち立てた。
藤井七段はこの日、2回対局を行い、午後に阿部健治郎七段(29)に勝利して100勝を達成した。対局後には「1局1局の積み重ねで通算100勝という一つの区切りを達成でき、感慨深く思っています」と喜びを語った。
16年10月にプロとなってから2年2カ月、16歳4カ月、勝率8割4分7厘での大台到達。日本将棋連盟によると、中学生の時にプロ入りした棋士、永世称号獲得者の中でこれまでの最速、最年少は羽生善治竜王(48)の2年3カ月、17歳6カ月で、最高勝率は中原誠十六世名人(71)の8割2分6厘(100勝21敗)だったが、藤井七段はこれらを一気に更新した。
羽生竜王は「空前絶後の大記録だと思います。棋士としての一里塚を通過してさらなる前進を期待したいと思います」。中原十六世名人も「藤井七段にとっては通過点と思いますし、これからの活躍を期待しています」とと後輩の偉業をたたえた。
2度の棋戦優勝、四段から七段への昇段を果たすなど破竹の勢いを見せた1年。ペースダウンすることなく、またしても新たな記録を打ち立てた藤井七段は、来年以降のタイトル挑戦へ向けて「まだまだ険しい道のりがあると思うが、実力をつけて、近づけるように一日一日がんばっていきたい」と決意を示した。
なお、阿部七段との対局の模様は囲碁・将棋チャンネルにて来年3月5日、午後8時より放送される。