アイドルグループＨＫＴ４８の指原莉乃（２６）が１５日、東京・水道橋のＴＤＣホールで行ったＨＫＴ４８の単独コンサートで、ＡＫＢグループからの卒業を電撃発表した。卒業後の活動は未定だが、すでに大部分を占めている、バラエティーを中心としたタレント活動を継続する見込み。改元の５月１日を３日後に控えた来年４月２８日に横浜スタジアムで卒業コンサートを開き、地元・福岡のファンに向けた「大感謝祭」は、５月２８日にマリンメッセ福岡で行う。

　ＡＫＢグループに君臨した絶対女王が、平成の終焉（しゅうえん）とともに、身を引く決意を表した。

　アンコール後のＭＣで、指原は突然「ここで報告があります。私、指原莉乃は、ＨＫＴ４８を卒業します」と発言。普段から“卒業するするジョーク”を飛ばしているだけに、メンバーも観客もにわかに信じられず、小さな笑い声まで起こった。

　だが、指原が涙を流し、卒業コンサートの日程まで発表すると、本気であることに気づいた客席から「えっ？」と深刻な声と「エーッ！」という衝撃の声が上がった。大混乱の中、指原は「急になってしまって本当に申し訳ないんですけど、でも、もう何年も前からずっと決めていて…」と、卒業の意識は長年持っていたことを告白。「私の最後のわがままだと思って、許して下さい」と思いを告げると、ファンからは「ありがとう！」という感謝の声と、「撤回しろ！」という惜しむ声が次々に飛んだ。

　さすがの指原も「何を言っていいのか、ちょっとわからないんですけど…」と混乱。それでも「平成のギリギリまで、元号が変わるまで、一生懸命アイドルとして頑張りたいと」と、去りゆく時代に自らを重ね合わせる“名言”も繰り出した。メンバーも発表直前まで知らされておらず、ぼうぜんとしてただただ涙。立ちすくむメンバーを、指原は「こんなんで泣いてたらダメだよ！頑張ってよ！頑張れって！」と必死に励まし、残り２曲を歌い切った。

　０８年に５期生として加入後、恋愛スキャンダルによるＨＫＴ移籍なども経て、押しも押されもせぬ中心メンバーに成長。総選挙では、史上初の３連覇を含む４度の１位獲得と、日本一のアイドルグループの、さらに頂点に立った指原。「本当にＨＫＴが大好きなので、次のＨＫＴが見てみたいなと思います」と、最後は笑顔で次世代にバトンを渡した。