国産初のテレビドラマフィルムが61年ぶりに発見「ぽんぽこ物語」小鳩くるみも感激
TBSは18日、国産初のテレビドラマのフィルム原盤が61年ぶりに発見されたと発表した。ドラマは現在のTBSで57年から58年にかけて放送された「ぽんぽこ物語」。全75話中、71話分の原盤で、TBSの子会社であるTBSビジョンの倉庫にあるのが発見された。
「ぽんぽこ物語」は57年11月11日から58年2月22日まで放送された10分間のドラマ番組。こだぬきが生まれ変わり、旅をする物語で、当時の子役スターだった小鳩くるみが主演、脚本は森進一の「おふくろさん」などを作詞した川内康範氏。
テレビドラマの先駆けとされてきた「月光仮面」は、この「ぽんぽこ物語」が終わった直後の58年2月24日から。発見されたフィルムにカビや大きな損傷はなく「良好に再生できた」という。
主演の小鳩は同局を通じ「国産の初めてのテレビ映画は『ぽんぽこ物語』ですと言い続けてきました。発見されて本当にうれしいです。中身を見て、懐かしくて幸せです」と感激のコメント。
テレビドラマの歴史に詳しい中央大学の市川哲夫特任教授も「映像も美しく、フィルムならではの豊かさがあり、よく完全に保存されていたと驚きます。『月光仮面』に先駆けた70数本を見ることができるというのは大変な価値があります」と驚きのコメントを発表している。