桂米團治 還暦迎え、事務所社長との“二刀流”まい進誓う
落語家・桂米團治が60歳の誕生日を迎えた20日、大阪市内で約400人のゲストを招き「桂米團治の還暦と噺家生活40周年を祝う会」を開催した。
開会に先駆けて取材に応じ「還暦なので、生まれ変わった気持ちで芸人とマネジャーのパイプ役をやりながら、お客さん目線で経営も頑張りたい」と新たな誓いを立てた。
今年4月から落語家と所属事務所「米朝事務所」代表取締役社長の“二刀流”に挑んでいる。「(三代目)米朝や桂枝雀が頑張ってきたから、うち(の事務所)は(ギャラの)天引きが2割。2人がいなくなって、これを3割にせないかんか…難しいところ」と、冗談を交えながら経営の難しさを説明。「やったことのないレールに乗ったので営業努力をしていく。米朝一門のためにまい進したい」と話した。
15年に死去した師匠で父の三代目桂米朝について「40代の頃は比較して考え、悩んだことも。でも(08年に)米團治を襲名してから『米朝に似てきた』と言われるようになった。全く同じにはできない。一門みんながそれぞれ受け継いで、独創性を出していくのが恩返し」と思いを語った。
1月4日の大阪・サンケイホールブリーゼを皮切りに、全30公演の落語会「還暦・噺家生活40周年記念 桂米團治独演会」を行う。「米朝がやって、次世代へも受け継ぐ代表作10席をやります」と「らくだ」「高津の富」など厳選した演目をPRした。