ももクロ 今年の漢字は絆だゼ~ット 激動の1年から希望の来年へ
人気4人組アイドル・ももいろクローバーZが25日、さいたまスーパーアリーナで冬の恒例ライブ「ももいろクリスマス」を開催した。「ダイアモンド フィルハーモニー」と題し、いつものバンドに24人のストリングスを加えた“ももクロ楽団”が特別編成され、ライブ前には“イメージカラーの黄色が虎カラーだから”との理由で玉井詩織(23)が本紙の取材に応じた。玉井は新体制で駆け抜けた結成10周年イヤーを漢字一文字で「絆」と表現。より強く、太くなった4人のハーモニーで1万9203人を沸かせた。
楽団をバックに“ももクロサンタ”が、成長した姿を届けた。
冒頭がクラシック風にアレンジされた「行くぜっ!怪盗少女」などクリスマス仕様の楽曲と、ど派手にぶち上げる「走れ!」などを混在させた23曲で約2万人のモノノフ(ファンの愛称)を魅了。4色のサイリウムが輝く会場に、高城れに(25)は「後悔しないクリスマスにしてやりますよ!!」と叫んだ。
結成10周年。初期には歌が苦手でレコーディングのたびに泣いていた。今や生バンドに弦楽器まで加わり、オーケストラのような大人なステージに玉井は「ずっと高校生だと思われていた私たちが、大人っぽさを求められるようになったのは、ちょっとは成長したなって思います」と照れ笑いした。
激動の1年だった。メンバーの卒業で、1月から新体制がスタート。120曲以上ある持ち歌の歌割りやフォーメーションを刷新する必要が生まれた。メンバー自ら振付のアイデアを求めてパソコンで「組み体操 4人」と検索するなど、新しいスタイルを模索。5月17日の結成日を前にグループは揺れたが、逆に結束は強まった。
結成10周年イヤーの今年を玉井は「絆」の年と振り返る。
「モノノフさんとの絆もメンバーとの絆もより深まったと感じます。ステージ上でのアイコンタクトや助け合いも、より増えた気がする。ももクロとしての活動を改めて見直す1年になったんじゃないかなと思います」
初のミュージカルに47都道府県ツアー、記念展など周年イベントも相次ぎ「『話すより行動、話している暇ない、動け』って年。『4人で大丈夫だね』と言ってもらえることも増えてきたと思います」と現在進行形のももクロを明確に刻んだ。
この日はトロッコで会場を巡り、ファンへ感謝の気持ちを込めてプレゼントを投げ回った。ライブ恒例の最後のあいさつ。リーダーの百田夏菜子(24)は「『頼むから口パクにしてくれ』と言ったときもあったけど」と笑わせ「これからもももクロらしい歌を届けるので楽しみにして下さい」と平成最後のクリスマスを締めくくった。