市原悦子さん死去、82歳、心不全 「家政婦は見た!」で人気、「君の名は。」にも
ドラマ「家政婦は見た!」シリーズや、アニメ「まんが日本むかし話」のナレーションなど幅広い分野で活躍して人気を博した女優の市原悦子(本名・塩見悦子)さんが心不全のために12日に亡くなったことが13日、分かった。82歳だった。
市原さんは千葉県出身。1936(昭和11)年1月24日生まれ。57年に俳優座に入団。児童劇「りこうなお嫁さん」でデビューした。新劇新人推賞を受賞したのを皮切りに数々の賞を受賞して俳優座のトップクラスに。歌や踊り、喜劇にも才能を示し、“戦後派の旗手”“月並みの大器”などと呼ばれた。
71年、中村敦夫、原田芳雄らと俳優座を集団脱退。翌年に番衆プロを設立。以後は商業演劇やテレビなどでも活躍した。テレビは75年「愛の劇場/赤い殺意」などで人気。
ほかの出演作に舞台「奇跡の人」「近松心中物語」、ドラマに「家政婦は見た!」シリーズ、「おばさんでか」シリーズ、映画に「黒い雨」「うなぎ」などがある。大ヒットしたアニメ映画「君の名は。」では主人公・宮水三葉の祖母・一葉の声を務めた。
市原さんは最近の仕事として、19日に横浜・KATT神奈川芸術劇場で開幕する女優・観月ありさの主演舞台「悪魔と天使」に声での出演を予定していた。