市川海老蔵が2020年5月に團十郎、勸玄くんが新之助襲名
歌舞伎俳優の市川海老蔵(41)が、2020年5月に東京・歌舞伎座で行われる「五月大歌舞伎」の初日をもって、十三代目市川團十郎白猿を襲名することが14日、発表された。長男の堀越勸玄くん(5)も、同日をもって八代目市川新之助を襲名する。
歌舞伎座で会見を行った海老蔵は、「このたび私、十三代目市川團十郎白猿を襲名させていただく運びと相成りましてございます」とあいさつ。「歌舞伎界において、大変大きな名跡でございます。この上は己の命の限り、懸命に歌舞伎に生きて参りたいと思う所存です」と決意を述べた。勸玄くんも「このたび父も名乗っておりました市川新之助の名跡を八代目として相続致します。どうぞよろしくお願いいたします」と堂々と述べた。
海老蔵は1983年5月、歌舞伎座での「春宮」で初お目見え。85年5月、歌舞伎座での「外郎売」で七代目市川新之助として初舞台を踏んだ。同年代の尾上菊之助(41)、尾上辰之助(現・尾上松緑=43)とともに「平成の三之助」として人気を博し、04年5月に十一代目市川海老蔵を襲名した。
白猿とは、五代目市川團十郎が晩年、俳号として用いたもので、後に芸名としても使用した。五代目は「猿は人間に毛が三筋足らぬ」という当時の俗説にちなみ、祖父や父たちに及ばないという意味で「名人上手に毛が三筋足らぬと申す義でござりまする」と説明している。