宝塚星組新人公演・極美慎「古き良き時代の作品学ばせていただいた」

星組新人公演「霧深きエルベのほとり」に主演した極美慎とヒロインの水乃ゆり(左)=兵庫・宝塚大劇場
星組新人公演「霧深きエルベのほとり」に主演した極美慎とヒロインの水乃ゆり(左)=兵庫・宝塚大劇場
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 宝塚歌劇団星組新人公演「霧深きエルベのほとり」が22日、兵庫・宝塚大劇場で行われ、極美慎(きわみ・しん)が2度目の主演を果たした。

 「霧深き-」は1963年に初演され、今回36年ぶり5回目の再演となった作品。船乗りのカールが愛するマルギットのために、自分を犠牲にする物語で、初舞台から7年目の生徒だけで行うには、かなり難易度が高い。極美は「古き良き時代の作品を学ばせていただき、(星組トップスターの)紅ゆずるさんの芝居を見て毎日泣きました」と本役の芝居に感動していたことを明かした。

 その一方で、難しい芝居に「不安に思う日々」と振り返り、「掘り下げれば掘り下げるほど、芝居に奥行きが出る反面、上っ面ではできない」と体当たりの舞台に。「前半は楽しかったけど、後半は悲しかった」と主人公のカールを演じ切り、ラストでは涙、涙の熱演で、客席のファンを作品世界に引き込んでいった。「いまの自分としては精一杯させていただいたけど、もっと自分自身に知識をつけ、人間としても深くならないと。東京公演ではさらに掘り下げます」と宣言した。

 初舞台から3年目で、初ヒロインを射止めた水乃(みずの)ゆりは「心を大切に、お芝居しました。極美さんの側にいられるだけで幸せでした」と初々しさを漂わせた。「課題もたくさんあったので、東京公演ではもっと心を動かせたい」と反省を口にしていた。

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