松本人志セクハラ炎上発言、フジ幹部は指原との「関係性」考慮し放送と説明
フジテレビの宮内正喜社長が25日、都内で定例の社長会見に臨んだ。ダウンタウンの松本人志がレギュラー出演する「ワイドナショー」で、HKT48の指原莉乃に対して発した発言が、セクハラではないか、とする意見が上がったことについて、編成担当の石原隆取締役は「出演者たちの関係性、その他で放送して大丈夫だと思った」と、事前に局内で議論を経て放送に踏み切ったと説明した。
「ワイドナショー」の13日の放送で、NGT48の山口真帆が暴行被害を訴え出た話題を取り上げ、すでにグループからの卒業を表明している指原が、グループを管理する側に立ってはどうかとトークの流れで提案された。それに指原が「自分にはできない」いう趣旨で応じた後に松本が「そこはお得意の体を使って何とかするとか」と発言。この部分がセクハラではないか、と批判された。
ただし、松本はこのNGT48の問題で「もっとオッサンがやった方がいいと思うよ、マネジャーとか。(マネジャーは)みんな若いでしょ?若い男って多分そこまで考えてないねん。自分の娘ぐらいの子をマネジメントしてるって考えたら、僕もっと真剣に考えると思うねん」など、問題解決策についても語っている。
石原取締役は放送前に流すべきか、流さないべきか議論があったことを認めた上で「議論の結果、あの放送の形になった」と説明。芸能人が自分の意見を述べる、という番組の特性上、「なるべく彼らの意見を生かす形で構成されることを原則」としていることも考慮したという。
批判の的となった理由の一つに「(出演者の関係が)とても仲がいいとか、思ったことを言い合える関係だということを前提として放送しようというふうに判断したんですが、そう思わない視聴者もたくさんいるということ」を挙げた。その上で「あらゆる角度からこういった受け取られ方をするかもしれないとか、今まで考えてこなかったような角度からの検討も今後は慎重に進めなければいけないなと感じています」など、多角的な配慮が必要だと反省した。
宮内社長は「出演者同士の関係性からくるやりとりだと言いましても、視聴者の受け取り方はさまざまでございますので、そのバランスをはかることもテレビの大切な仕事であると思っております。われわれは時代の変化にも敏感でなければならないというふうに感じております。今後は今回の反響を参考にして、番組制作に努めるように現場に指導しているところでございます」と語った。