【記者の目】嵐・大野、40歳を機に決断か「自由な生活したい」以前から芸術に興味
人気グループ・嵐が、2020年12月31日をもって活動休止することが27日、分かった。5人は同日夜、都内のジャニーズ事務所で会見。休止に至った経緯として、リーダーの大野智(38)が芸能活動を休止することで、グループとしても活動を止めることとなったと説明した。1999年にCDデビューし、今年は20周年。節目の年に明らかになったメンバーの電撃決断に、列島に衝撃が走った。
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2020年に40歳を迎える大野が、アイドルとしての在り方や今後の人生を考えるのは、無理のないことなのかもしれない。
大野は歌が上手く、ダンスの振付もこなしてきた。一方で芸術家としても活躍し、08年にアートの個展を開き、15年には上海でも開催。12~13年には日本テレビ系「24時間テレビ」チャリTシャツのデザインを手掛けるなど才能にあふれる。
ジャニーズJr.時代の97年から98年に初舞台「KYO TO KYO」で京都に滞在。踊りをやり切ったことから、イラストレーターの仕事など就職先が見つかったら退所するつもりだったと過去に打ち明けてもいる。
嵐としてデビュー後はグループを大事に5人で歩んできた。だが、今回は「何事にも縛られず、自由な生活がしてみたい」と決断。元々、芸術に興味があったリーダーが40歳からの人生をどう設計していくか何度も悩んだのではないだろうか。
嵐は昨年から今年にかけて20周年記念5大ドームツアーを行い、全50公演、通算動員237万5000人と嵐最大規模の公演を届ける。ファンクラブ加入者全員に会えるようにと規模を拡大したのは単に周年を記念するだけでなく、活動休止に入る前に少しでも多くのファンに恩返しをしたいという思いも、乗せているのかもしれない。(デイリースポーツ・前ジャニーズ担当・上野明彦)