嵐の経済効果は3240億円 活動休止までの2年間で…宮本関大名誉教授が推定

 2020年末をもってグループとしての活動を休止することを表明した嵐が、今後2年間で日本全体におよぼす経済効果が約3249億円であることが分かった。経済効果の研究で名高い関西大学の宮本勝浩名誉教授が推定した。同教授はこれまで、AKB48による経済効果が約565億円(2011年)、SMAPの経済効果が約636億円(18年)としており、はるかにしのぐことになる。

 宮本名誉教授は、嵐による19年の経済効果を約1505億9189万円、20年は約1743億1107万円と見積もった。その内訳は4項目。(1)ファンクラブの会員費収入、(2)コンサートに行くファンが消費する額、(3)CD、DVD、グッズなどの売り上げ金額、(4)CM、テレビ出演のギャラ収入。

 (1)について。会員数が約250万人、年会費が4000円であることから約100億円となる。

 (2)を構成する1つ目はチケット売上代金。嵐は結成20周年ツアーを18年11月から19年12月まで全50公演、動員数が約237万5000人と公表しており、チケット代を一般料金の9500円として計算すると約225億6250万円となる。

 2つ目はコンサートに行くファンが使う交通費、飲食費、宿泊費などの支出。観光庁が18年に発表したコンサートなどに行く1人当たりの消費額は1万5797円。これからチケット代9500円を引いて6297円。動員数237万5000人のうち日帰りファンが95%と推計して計算すると、ファンが支出する額は約142億761万円となる。また、観光庁が同年に発表したコンサートなどで宿泊する人の消費額は5万5069円。宿泊者数が動員数の5%として同様に計算すると支出額は約54億1132万円。(2)の総計は約421億8143万円となる。

 (3)については過去のデータから150億円と想定した。

 (4)について宮本名誉教授は、データが公表されていないことから「非常に難しい」としつつ、嵐がトップアイドルであることを鑑みて30億円と仮定した。

 以上、4つの総計が約701億8143万円で、これが直接効果となる。経済効果とは直接効果、一次波及効果、二次波及効果を合計したもので、直接効果を基にして一次波及効果と二次波及効果を推計する。推計には内閣府が16年に発表した最新の「全国産業連関表」を用いる。その結果、19年に嵐がもたらす経済効果は約1505億9189万円となるという。

 20年の直接効果について同教授は、「活動最後の年」として一層の盛り上がりになると考え総額を806億4957万円と推定。これを基に同様に計算して20年の経済波及効果が1743億円1107万円になると推計した。結果、2年にわたる経済効果が約3249億296万円となる。

 この額について同教授は、「ジャニーズ事務所だけが手にする金額ではない」とし、同事務所を含め、嵐の活動に関係する企業、店舗の経営者、従業員などが受け取る所得などから消費などを含めた「すべての額」としている。

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