東京映画記者会（デイリースポーツなど在京７社で構成）が制定する「第６１回ブルーリボン賞」授賞式が６日、東京・イイノホールで行われた。「終わった人」で主演男優賞に選ばれた俳優・舘ひろし（６８）は、０７年にＴＢＳ系ドラマ「パパとムスメの七日間」で親子役で共演した司会者の女優・新垣結衣（３０）と再会。“愛娘”と当時の思い出話にも花を咲かせるとともに、再共演を誓い、固いハグを交わした。

　ステージへと階段を上りながら、舘は司会席の新垣とアイコンタクト。授賞式の締めくくりにふさわしい、華麗なる“父娘”タッグが復活した。

　トークタイムでは、新垣が「パパ…！」と歩み寄った。受賞作「終わった人」では、定年退職後、仕事に恋に振り回される熟年男性をコミカルに演じた舘。「普段ジェントルマンでカッコいいけど、情けない顔するときがすごく好き」と“娘”から言われると、「情けない役ってすごく楽しいんだよ」と挑んだ新境地を振り返った。

　多くの伝説を持つ舘に、司会の阿部サダヲが興味を抑えきれず「現場に裸でバスローブで入るって本当ですか？」と振ると、「だって、どうせ着替えるから」とあっさり認めた。それに乗じた新垣から、舘が撮影現場にトースターを持参していたことを明かされ「くだらないこと覚えてるな、お前」と苦笑い。新垣は「『結衣、食べるか』って。ジャムつけて」と思い出話に終始はしゃいだ。

　舘も愛娘との再会にハイテンション。来年は、主演女優賞の門脇とともに舘が授賞式の司会を務めることになるが、“予行演習”で司会席に立った。阿部に「（台本の）字が小さすぎて読めないですか？」と突っ込まれると、すかさず「ハズキルーペ！」とリクエストしノリノリだった。

　互いに役者として進化はやまない舘は「今年は結衣とふたりで何かやりたいね」と再共演を約束し、固いハグ。新垣は「いいにおいがする」とパパの感触を確かめていた。