笑福亭松之助さんが死去、93歳、老衰…明石家さんまの師匠
上方落語家最年長で、明石家さんまの師匠の笑福亭松之助(しょうふくてい・まつのすけ、本名・明石徳三)さんが22日、老衰のために入院先の兵庫県西宮市内の病院で亡くなった。93歳。2018年に芸歴70年を迎えていた。
松之助さんは兵庫県神戸市生まれ。1948年に五代目笑福亭松鶴さんに入門した。2年後に師匠が他界。その後に誘われて軽演劇集団「宝塚新芸座」に入団し、ミヤコ蝶々さんらのもとで喜劇俳優としても活動した。50年代後半から吉本興業、松竹芸能などを渡り歩き、吉本新喜劇の脚本も担当。テレビCMにボヤキを入れる創作落語「テレビ・アラカルト」でも人気を博した。
弟子の命名は、自身の本名の「明石」と、弟子の実家の家業を合わせ、明石家さんまは、実父がサンマ加工工場を営んでいたことから名づけられた。
弟子入りを志願してきたさんまに、なぜ自分なのかと問い、さんまに「センスあるから」と言われて怒ったことが後々に定番のネタに。逆に自身が芸人を辞めようとして、さんまに諭されたこともあったという。
俳優として、映画「岸和田少年愚連隊~望郷篇~」「パッチギ」「花のお江戸の釣りバカ日誌」、NHK朝ドラ「まんてん」「だんだん」など、数々の作品に出演した。