ドナルド・キーンさん死去 コロンビア大のキーン・センターが今秋、追悼会を開催
日本文学研究の第一人者で、文化勲章受章者のドナルド・キーンさんが24日午前6時21分、心不全のため都内の病院で死去した。96歳。
キーンさんの訃報を受け、母校であり、教べんを執った米コロンビア大学にある「ドナルド・キーン・センター・オブ・ジャパニーズ・カルチャー」(1986年設立)は、公式サイトに追悼文を掲載した。
「キーン教授の逝去を悼みます」と追悼し、今秋にコロンビア大学でパブリック・メモリアル・サービス(追悼の会)が開かれることを告知している。
キーンさんは1922年、米ニューヨーク出身。18歳の時、「源氏物語」に感動して日本文学研究を志した。コロンビア大学大学院、ケンブリッジ大をへて京都大学大学院に留学。コロンビア大学で日本文学を教え、川端康成、谷崎潤一郎、三島由紀夫らと親交を深めた。主な著書に「日本文学の歴史」や「明治天皇」があり、「百代の過客」で読売文学賞、日本文学大賞(85年)を受賞。古今の日本文学の翻訳も多い。
2008年に文化勲章。11年の東日本大震災を機に日本永住、日本国籍取得を決意し、12年に日本国籍を取得した。雅号は「鬼怒鳴門」。