元大関把瑠都、国会議員当選まったなし 母国エストニア総選挙に出馬
バルト3国のエストニアで3日、一院制議会(定数101)の総選挙が実施された。同国出身で2013年に大相撲を引退した元大関把瑠都のカイド・ホーベルソン氏(34)が中道左派の与党、中央党の有力候補として出馬。同党と中道右派の最大野党、改革党が支持率で並ぶが、いずれも単独過半数に届かない見通しで、連立交渉が鍵となる。
ホーベルソン氏は引退後、総合格闘家やタレントとして活動したが、昨年母国に戻り、牧場や宿泊施設を経営。農家出身で「当選したら農家の後継者問題など農業分野に取り組みたい」と話している。関係者によると、同氏の知名度は高く、有力候補と位置付けられているという。
同国ではIT産業が発達し、国外の企業誘致を促進するため税制を簡略化している。選挙は税制改革が焦点で、世論調査では中央党と改革党が20%台後半の支持率で競り合う。EU懐疑派のポピュリズム政党、保守人民党も支持を広げている。
相撲界では元小結旭鷲山のバトバヤル氏が08年、母国モンゴルの総選挙で当選した。