デヴィ夫人 横領金残ってないのは不自然 疑念晴れず「民事で悪事を明らかに」
タレントのデヴィ夫人(79)が代表を務める芸能事務所「オフィス・デヴィ・スカルノ」の運営費を着服したとして、業務上横領罪に問われた同事務所の元経理担当辻村秀一郎被告(61)に対し、東京地裁は5日、懲役4年(求刑4年6月)の実刑判決を言い渡した。
法廷で傍聴したデヴィ夫人は閉廷後に取材に応じ、判決内容には「一応納得しました」と話したが、険しい表情。「彼は反省もなにもしてないと思います。希望も何もありません」「発覚した時もニヤニヤしていた」「彼はすごい知能犯」と厳しい言葉を向けた。
判決では、被告は事務所名義の預金口座から計約2200万円を引き出し着服したとしている。
しかしデヴィ夫人はこれまでも2億円を超える額がなくなっている。この日も「現在の法ではあそこまで」と語り、今後、民事訴訟を検討していることを明らかにした。
「お金が残っていないのは不自然。どこかに隠しているんじゃないのかと思ってしまいます」と疑念が晴れない様子で、「民事で彼の悪事が明らかになります」と語気を強めた。
事務所によると、辻村被告は11年2月、税理士事務所から派遣され経理を担当。デヴィ夫人が16年9月、税理士に資産運用の相談をした際に不正が発覚した。
昨年1月の初公判から公判を傍聴してきたデヴィ夫人は「長いことかかりました。最初は警察がすぐには動いてくれず、もどかしくてもどかしくて、つらかったです」と振り返った。「これは神様がくださった試練で、あなたは元気だから、これからもはりきって頑張りなさいってことなんだと思ってます」と語った。