タレントのデヴィ夫人（７９）が代表の芸能事務所「オフィス・デヴィ・スカルノ」の運営費２０００万円超を着服したとして、業務上横領の罪に問われた元経理担当辻村秀一郎被告（６１）に、東京地裁は５日、懲役４年（求刑同４年６月）の実刑判決を言い渡した。

　閉廷後、笑みを浮かべて報道陣の前に現れた夫人は、判決に「まあ、納得はいきます」と満足げ。この日も傍聴し、ボサボサの髪で痩せこけた被告を凝視していたが「全く反省していないと思います。逮捕された時もニヤニヤしていましたし。彼には何の希望もない」と怒りも見せた。

　判決によると、被告は２０１３年１２月～１６年８月に５９回、事務所名義の預金口座から計約２２００万円を引き出し、着服。夫人は実際の被害総額が２億円超で、横領の一部しか罪に問われていないと主張しており、損害賠償を求めて民事訴訟を起こす予定と明言。「民事で彼の悪事が明らかになります」と厳しい口調で予告した。