花組トップ明日海りお、涙の退団会見「宝塚が好き、男役が大好き」結婚線は消費?
宝塚歌劇団花組トップスターの明日海(あすみ)りおが13日、大阪市内で退団会見を行った。「宝塚が好き、男役が大好きの気持ちがますます強くなった。退団の日まで自分の全てを捧げたい」と大粒の涙を何度もぬぐった。
同劇団が100周年を迎えた2014年にトップに就任。以降、タカラヅカの顔として活躍してきた。小川友次理事長も「彼女は品格、人格、そして集客力がある人…大劇場は9作を終えたが過去最高。お礼をいいたい」と、数字の上からも抜群の人気を誇ったことを明かした。
18年の「ポーの一族」の頃から、退団を意識したという明日海。「自分がどのくらいトップをさせていただいていいのか…いつまでも退団下級生が窮屈な思いをしているんじゃないか」と、劇団に退団を相談。「それまでは必死に走ってきたから」と振り返った。
月組時代は、近年では明日海だけという準トップの肩書きも着いた。「あのとき頑張れたから、根性がつきました。(トップだった)龍真咲さんにも感謝しています」と語った。さらに苦しかったことを問われ「組替えです」と目を潤ませ即答。13年に準トップだった月組から、花組に異動したことをあげた。「育った組を離れ、つらかった。だけど花組にこれて、花のトップとして恥ずかしくない舞台人となれたことが、私の宝塚人生で幸せなことだったと思います」と笑顔で16年の宝塚人生を振り返った。
明日海の相手を務めてきたトップ娘役も、就任当時の蘭乃はな、花乃まりあ、そして本拠地・宝塚大劇場で11日にサヨナラ公演を終えたばかりの仙名彩世で3人目。「せっかくなら、ゆきちゃん(仙名)と一緒に2人でというファンの声もありました」と明日海。「だけどきちんと卒業を見送りたかった。彼女をお姫様として、(サヨナラショーも)彼女が主役にしたかった。だから退団は次の作品で」と相手役を思うあまりの、同時退団を避けたことも明かした。
仙名卒業後は、さらに華優希がトップ娘役に昇格。これで平成以降、最多の4人のトップ娘役と組むことになる。以前旅行した台湾で手相をみてもらったところ「結婚線が何本もあるって!だけどこれだけ可愛いお嫁さんをもらい、消費しちゃった」と茶目っ気たっぷりの笑顔も見せた。卒業後は「まず職探しをしなきゃ」と“未定”を強調していた。
退団公演は「A Fairy Tale-青い薔薇の精-/シャルム!」で兵庫・宝塚大劇場公演は8月23日~9月30日、東京宝塚劇場は10月18日~11月24日。