内田裕也さん、会見質問制止を怒る「うるせえ!」…似た者夫婦、希林さんも同対応
歌手の内田裕也さんが17日、肺炎のため入院先の都内病院で亡くなったことが18日、所属事務所から発表された。79歳。近年は毎秋に京都国際映画祭にやってきて、大暴れする裕也さんを取材するのが恒例だった。(デイリースポーツ・芸能担当)
「ロックとは…愛と青春の旅立ち」「ロックだからあんま祇園は行かねえ」
裕也節で数々の名言を残した。風貌に似合わず、賑やかに話をして、笑わせるのが好きだった。こちらが余計な質問をして主催側からストップが入ると、裕也さんは「うるせえ!俺が気持ちよくしゃべってんだ」と続行した。
そういえば妻の樹木希林さんも、同じ状況になると、同じ対応だった。「いいのよ、私たち芸能界に生きる者は、皆様にすべてを見ていただくんだから」。言い回しに差があれ、よく似たご夫婦だった。
生前の希林さんによれば、法事がある時などは別居している裕也さんをファクスで呼び出していたそう。久しぶりに会うと、互いにしゃべる話がたくさんあって、「こっちの話を聞け!」と争いになり、しゃべり尽くすと、裕也さんは帰っていくのだという。
裕也さんも、妻のことを聞かれるのを嫌がるわけでなく、むしろ「早く結婚するとうまくいかねえぞ」「一番怖い人はK・Kさん(希林さん)。『あらお久しぶり』って言われると硬直しちゃう。このへんで勘弁してくれよ」とネタにしていた。
裕也さんのまっすぐさを指してか希林さんが「もしかしたら私の方が悪い人間かもしれないわね」と話したこともあった。
長く活動できることを「ロックの神様」に感謝し、80代現役のクリント・イーストウッドを目指すと宣言していたが。神様の手違いか、それとも妻の後を慌ただしく追うのもまたロックなのか。