内田裕也さんは「人たらし」 40年来の親交・崔洋一監督が追悼
ロック歌手・内田裕也さんが17日、肺炎のため、入院先の都内病院で亡くなったことが18日、所属事務所から発表された。79歳だった。昨夏放送され、映画としても上映された裕也さんの密着ドキュメンタリー「転がる魂・内田裕也 ザ・ノンフィクション」を監督した崔洋一氏が18日、フジテレビ系「直撃LIVE グッディ!」に出演。40年来の親交があった裕也さんの思い出を語った。
同作は昨年9月に亡くなった裕也さんの妻、樹木希林さんがナレーションを務めた最後の“共演作”。希林さんが亡くなる2カ月前の同7月に収録に参加した。
妻を亡くし、心身ともに満身創痍の状態だった裕也さんだが昨年10月14日、同作の上映に合わせ、京都国際映画祭の舞台あいさつに車イスに乗って登壇。内田さんを押していたのが崔監督だった。
崔監督は「人たらしというか…。世の中ではコワモテのイメージなんですけど。全身表現者。矛盾だらけの肩なんですけど、それを含めて一個の作品。存在することに意味がある。レジェンド」と人柄と生き様を偲んだ。希林さんと裕也さんの関係性についは「一対の男と女」と表現した。
ドキュメンタリーの撮影中にも入退院を繰り返していたという。
裕也さんと知り合ったのは1978年、助監督として、故・松田優作さんが主演した「最も危険な遊戯」の出演交渉をした際だった。83年、劇場作品としての監督デビュー作となった「十階のモスキート」に裕也さんが共同脚本で参加。その後は公私ともに交流が続いた。