ＮＨＫ放送総局長の定例会見が２０日、東京・渋谷の同局で行われた。１２日に麻薬取締法違反容疑で逮捕されたピエール瀧容疑者（５１）が出演していた大河ドラマ「いだてん　東京オリムピック噺」（日曜、後８・００）に関する説明が行われた。瀧容疑者１２日に逮捕されたが、当日は大河の撮影を行っていた。ＮＨＫは瀧容疑者の全出演シーンをカットし、三宅弘城を代役に立てて撮り直すことを１９日に発表。過去出演作品の配信停止など、影響が広がっている。

　会見では瀧容疑者が逮捕された１２日も大河撮影に参加していたことが改めて説明された。２０代の頃から薬物に手を染めていたとの供述が伝えられており、これまでにおかしな言動などはなかったかとの問いに、制作幹部が回答に立ち「特に変わったことはなかったと聞いてます」とした。

　現状の捜査機関によるＮＨＫサイドへの事情聴取の有無については、「ＮＨＫへのヒアリングなどに関しては、把握しておりません」と回答した。

　関東信越厚生局麻薬取締部が１２日午後６時すぎ、瀧容疑者の都内の自宅や車を家宅捜索。尿検査で陽性反応が検出され、瀧容疑者は１２日午後１１時頃逮捕された。コカインの陽性反応は通常、数時間から２４時間程度の短い間しか出ないとされており、逮捕前日の１１日から１２日かけて使用した可能性が高いとみられている。